「ホームページは完成したら終わり」ではありません。現役SaaSプロダクトマネージャーが語る、失敗しないWeb活用の鉄則

こんにちは。株式会社COCOiROの田村です。

「ホームページをリニューアルしたいから、完璧なものを作って納品してほしい」
「システム導入で失敗したくないから、最初から全部入りでお願いしたい」

お客様からこうしたご要望をいただくことがあります。
「お金をかけるのだから、100点満点の状態でスタートしたい」というお気持ち、とてもよく分かります。

しかし、実は「最初から100点を目指すこと」こそが、一番の失敗要因だったりします。

私は現在、COCOiROの代表を務める傍ら、IT企業でSaaS(クラウドサービス)の「プロダクトマネージャー」としても活動しています。
今日は、IT開発の最前線にいるからこそ分かる「Webやシステム活用の鉄則」についてお話しします。

「公開日」はゴールではなく、スタート地点

多くの方は、ホームページが完成し、公開された日を「ゴール」としてお祝いします。
ですが、Webの世界では公開日が「Day1(最初の一日目)」に過ぎません。

💡 現役プロダクトマネージャー(PM)の視点

私たちが普段開発しているソフトウェアには、「完成」という概念がありません。
スマホアプリを想像してみてください。頻繁に「アップデート」のお知らせが来ますよね?
あれは、「一度リリースしたものを、使い手の声を聞きながらもっと良くし続けている」からです。
もしアプリが一度作って終わりだったら、すぐに使い物にならなくなってしまいます。

ホームページもこれと同じです。
作っている最中に「このキャッチコピーがいいか、あっちがいいか」と社内で3ヶ月悩むよりも、まずは「60点の出来」でいいから世に出してしまう。

そして、実際のアクセス数や求職者の反応を見て、「あ、このページは見られていないから書き直そう」と修正していく。
この「育てていくプロセス」こそが、結果を出すための最短ルートなのです。

「小さく始める」3つのメリット

COCOiROでは、最初から大掛かりな開発をするのではなく、まずはミニマム(必要最小限)でスタートすることを推奨しています。

1. 失敗しても傷が浅い

数千万円かけて巨大なシステムを作って「使いにくい」となったら大惨事ですが、数万円のツールで試して「違ったな」となれば、すぐに別のツールに乗り換えられます。

2. 現場の成長に合わせられる

現場のITスキルは徐々に上がっていきます。
最初はシンプルな機能だけを使い、慣れてきたら機能を追加していく。現場の歩幅に合わせて「増築」していくのが一番スムーズです。

3. 予算の無駄がない

「いつか使うかも」と思って作った機能の8割は、実際には使われません。
小さく始めれば、本当に必要なものだけに予算を投下できます。

だから、「月額プラン」を作りました

「ホームページは作って終わりじゃない」
「システムは現場に合わせて育てていくもの」

そう頭では分かっていても、通常の制作会社は「納品したらさようなら」が一般的です。

実は、私自身にも苦い経験があります。
過去に100万円ほどかけて、デザインの凝った立派なホームページを作ってもらったことがありました。

しかし、完成後に「日々の更新や運用も相談したい」と伝えたところ、「それは保守費用として月額2万円かかります」と言われてしまったのです。

「えっ、あんなに高いお金を払ったのに、運用は別料金なの…?」

作ることと、育てることは別料金。これが制作業界の常識だったのです。
その時、「これでは予算のない中小企業はWebを活用しきれない」と強く感じました。

だからこそ、COCOiROは「TSUKIGIME(月額定額プラン)」というサービスを作りました。

育てていくパートナーとして

・「求人が来ないから、採用ページの文章を変えてみよう」
・「新しい加算を取るから、業務フローを見直そう」
・「SNSの埋め込みをしてみよう」


こうした改善を、追加費用を気にせず、思いついた時にすぐ相談して実行できる。
私がIT業界で行っている「アジャイル(変化に柔軟に対応する)な開発」の手法を、介護経営にも取り入れていきたいと考えているからです。

「最初から完璧じゃなくていい」
そう思うと、少し肩の荷が下りませんか?

まずは小さく始めて、私たちと一緒に少しずつ「理想の形」に育てていきましょう。

株式会社COCOiRO 代表取締役
田村 恵

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